ワークショップ: 量子論の深化と発展 (Future Development of Quantum Theory)

2011年3月14-15日 東京工業大学 大岡山キャンパス KEK・東京工業大学共催

9月に延期いたします。研究会のHPはこちら

場所

東京工業大学大岡山キャンパス本館H155B 理学系会議室
(Access to 東工大) こちらをご覧ください。
(Access to 本館) こちらをご覧ください。
(Access to H155B) 本館正面入り口を入ってから、西側(入って右側)に進み、 一本目の曲がり角を南側(左)に曲がるとございます。

趣旨

量子情報科学は、Shorのアルゴリズムを契機として、実験技術の進展とともに急 速に発展してきましたが、今後、学問的にどのような課題を解決すべきかという 点で根源的な問題に直面しています。この量子情報科学の発展に連動して、量子 力学の基礎に関する研究も、量子縺れの物理や測定等の問題を中心に、近年、著 しく興味が拡大していますが、EPR以来の長年の議論の蓄積の中、現時点の状況 整理と今後の課題設定が望まれています。このような現状の下、本研究会では量 子力学の基礎における本質的な問題を洗い出し、その解決への道筋を考える機会 となることを企図しています。

研究会の進行について

この研究会は、2年前に東工大で行われた研究会 (研究会ウェブページ http://www.th.phys.titech.ac.jp/~shikano/epr/) の後継企画で、研究成果の発表会ではなく、上記の基本的課題について、リラックスした雰囲気のなかで忌憚の無い議論を行うことを目的としています。そのため、前回と同様に参加人数を絞った closed な研究会とし、一日に関連する2つ程度のテーマについて討議する予定です。なお、参加者それぞれのご興味によって、一日だけ のoptionalな参加でも結構ですので、是非、ご都合に合わせて参加をご検討ください。なお、参加していただく方の中から、テーマに関連する導入的な講演や、議論の調整役をお願いすることがありますが、その際は御協力を宜しくお願いします。

議題

  1. 観測・測定・実在・情報 (1日目)
    1. 実在性、局所性、非決定性の問題
      Bell定理、KS定理、自由意志定理など、広い意味での隠れた変数の理論に対する条件の相互の位置づけと、これらの検証実験の意義や今後の課題。
    2. 観測・測定の問題と情報の役割
      測定過程から判明する内容と得られた情報の物理的意味。測定モデルと現実との関係など。また、現代の観測問題とは何か。
  2. 量子力学と数理 (2日目)
    1. 量子化の問題
      量子化の手法の問題と、その物理的帰結(例えば光子の位置演算子の定義の問題など)や解釈について。また、関連する話題。
    2. 量子力学の数学的枠組
      量子力学の基礎を幾何学視点でとらえる妥当性や有用性など、量子力学における数学的道具の意義の問題。

参加者リスト

宿泊先リスト(英語)

世話人

細谷 暁夫(東工大)、市川 翼(近大)、佐々木 寿彦(東大)、鹿野 豊(東工大)、筒井 泉(KEK)

連絡先

鹿野 豊
電話 +81-3-5734-3893
メール:shikano_at_th.phys.titech.ac.jp "_at_"を"@"に変えて送ってください。